猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

人間は常に虫歯のリスクと隣り合わせですが、猫は虫歯になることはほとんどないんです!

でも、だからといって油断は禁物。

虫歯にはなりませんが歯周病のリスクはあります。

その原因と対策についてまとめてみました。

猫を飼われている方やこれから迎え入れる準備をされている方は、是非参考にしてくださいね。

猫が虫歯にならない理由とは

猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

猫の歯を思い出していただけると分かりやすいのですが、一つ一つが尖っていますよね。

そのため虫歯菌が溜まりにくいんです。

人間のように歯がすり鉢のような役割を果たしておらず、歯で食べ物を引き裂いているので、用途も異なっています。

そして、猫の口腔内はアルカリ性。

虫歯菌は賛成の環境で繁殖をするので、猫の口腔内では悪さをしにくいという訳なんです。

ちなみに人間の口腔内は弱酸性なので、虫歯に悩まされる人が多いということが分かります。

猫の歯周病の3つの原因

猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

猫が虫歯にならない理由についてはお分かりいただけたかと思います。

だからといって安心ではないのでご注意ください。

猫は虫歯にならないのは事実ですが、それよりももっと恐ろしい歯周病になるリスクはあります。

人間とは違って完治することも難しいので、一度歯周病にかかってしまうと一生向き合っていかなければならなくなります。

まずは、猫が歯周病になってしまう原因について見ていきましょう。

1.細菌の繁殖

口の中が汚れていて口内環境が乱れていると、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。

細菌が繁殖すると歯垢が溜まりやすくなり、それが歯茎の炎症の原因に…。

歯肉炎が悪化し、次第に歯周病になってしまうんですね。

歯磨きの習慣がなかったり、ウェットフードをメインに与えていて噛む力が弱くなっていると歯周病のリスクが高まります。

2.免疫力の低下

シニアの猫ちゃんは、どうしても免疫力か下がります。

本来であれば対抗できる菌に負けてしまうこともあり、結果的に歯肉炎を引き起こします。

シニアではなくても免疫力が低下してしまうことはあるので、口内の様子は定期的に観察してみてください。

3.口内にできてしまった傷

何らかの衝撃で歯茎にキズができると、そこが炎症になってしまいます。

炎症が引き金となって歯肉炎になることがあるので、慢性化しないように様子をチェックしてみてください。

猫の歯周病が引き起こす怖い病気

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虫歯にならないのは良いことですが、歯周病の方がもっと怖いんです。

いまいちピンとこない方もいらっしゃるかと思いますので、歯周病の恐ろしさについて解説していきますね。

外歯瘻

歯周病が起因して歯の根元に膿が溜まっていきます。

細菌はどんどん繁殖していって、アゴの骨さえをも溶かしていきます。

更に皮膚まで貫通してしまい、目の下から膿や血が出てしまいます。

これが外歯瘻です。

内歯瘻

外歯瘻は目の下などの体の外に穴があくのに対して、口の中に穴があいてしまう場合があります。

これが内歯瘻になります。

いずれにせよ深刻な状態であることには変わりありません。

口鼻瘻管

歯槽壁という口腔と鼻腔を隔てている骨があるのですが、歯周病によって貫通してしまうことがあります。

非常に薄い壁なので、簡単に穴があいてしまい、鼻水や出血などの症状が出てきます。

治療としては、手術や抜歯などになるので猫ちゃんの体に負担をかけてしまいます。

早期発見できるように日頃からのサポートをしてあげましょう。

歯肉口内炎

猫は元々口内炎になりやすい動物です。

歯肉口内炎になると食欲不振に陥ります。

炎症が広がると口唇や舌、口蓋、咽喉などにまで広がっていき、それと同時に免疫力も低下してしまいます。

口の周りを触ると嫌がったり、よだれが増えたり、口臭がキツくなるなどの症状が見られたら注意が必要です。

歯肉口内炎は慢性化することが多い上に完治することも難しく、獣医さんや飼い主さんを悩ませます。

猫の歯周病予防法は歯磨き!

猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

歯周病になってしまう前に、何とか対策をしておきたいですよね。

毎日のケアで最悪のケースは避けられます。

こちらでご紹介する歯周病予防法は、ぜひ実践していってください!

猫用歯ブラシを使う

猫に歯ブラシを使うことに違和感を覚える方も少なくないかと思います。

野良猫はどうしているのだろうという疑問湧いてきますよね。

野良猫の場合は、キャットフードではなく肉や魚を食べていることが多いので、歯周病のもとになるプラークが溜まりにくいんです。

だから、歯ブラシをしなくても歯周病になるリスクは低いようです。

大人になった猫にいきなり歯ブラシをあてても嫌がるだけなので、生後半年くらいまでの間に慣れさせておきましょう。

人間用の歯ブラシではなく、猫用として販売されている歯ブラシを使うようにしてくださいね。

綿棒でなでる

歯ブラシはハードルが高いという場合は、綿棒でなでるところから始めてみましょう。

口元を触ると嫌がる猫ちゃんは珍しくありません。

触られることに慣れてきたら、歯ブラシにステップアップしてみても良いでしょう。

綿棒で汚れをザッと拭くだけでも予防になります。

ペット用歯磨き粉を塗る

ペーストタイプのペット用と歯磨き粉には、チキンの味がするものなども展開されていて、おやつ感覚で歯磨きを楽しむことができます。

酵素のパワーで歯周病の予防ができるとともに、口内の細菌をやっつけられるので手軽に始められるオーラルケアではないでしょうか?

愛猫が歯周病になったときの治療費はどれくらい?

歯周病の進行状況によっても、治療費は変動します。

初期段階で治療がスタートできれば、内服薬などの簡単な治療で済むため、1万5千円ほどになります。

抜歯や歯石除去などを伴うようになると、5万円弱かかることもあります。

安全に処置をするために麻酔が必須になってくるため、治療費が一気に跳ね上がります。

歯周病予防ができることが一番ですが、なるべく初期段階で治療ができれば、猫ちゃん自身の負担も経済的な負担も軽くて済みます。

猫の歯周病予防におすすめのキャットフードの選び方

猫の歯周病は、普段食べるキャットフードで予防ができることがあります。

どれを食べても同じなのではないかと思われるかもしれませんが、歯周病予防を意識したキャットフード選びのポイントについて解説させていただきます。

1.ウェットフードではなくカリカリのドライフードを選ぶ

ウェットフードは柔らかいので、あまり噛まなくても食べることができてしまいます。

噛む習慣がなくなっていくと、歯に汚れが付きやすくなり歯周病のもとになります。

なるべくカリカリのドライフードを与えて、アゴを鍛えて噛む習慣を身に付けましょう。

カリカリキャットフードおすすめ人気ランキング!猫用ドライフードの選び方

2.デンタルケアができるキャットフードを選ぶ

キャットフードでデンタルケアができると聞いても、イメージが湧きづらいですよね。

簡単に仕組みを説明すると、食物繊維の層がキャットフードの中に入っていて、これを噛むことによって歯石などの歯の汚れが落ちるようになっています。

少々割高ではあるのですが、長い目で見れば決して高い買い物ではないでしょう。

猫の歯周病予防には普段の食事と歯磨きが大切!

猫は虫歯にならない!?でも気をつけておきたい歯周病の原因と対策

歯周病やそこから派生する病気の恐ろしさについてご理解いただけましたか?

愛猫を歯周病から守りたいと思いますよね。

普段与えるキャットフードや歯磨きのケアなどに注意していれば、最悪の事態になることはありません。

ぜひ今からでも取り組んでみてください。